執筆者
院長 土井 たかし
資格・所属等
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 認知症サポート医
- 日本禁煙学会 認定専門指導者
- MINT member(Tallinn 2019)
- 日本医師会認定産業医
- 日本医師会認定健康スポーツ医
- 日本サッカー協会認定コーチ(D級)
- 西京区認知症地域ケア協議会 実行委員会
- NPO法人京都禁煙推進研究会 理事長
- 日本禁煙学会 評議員
糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)の濃度が慢性的に高くなる病気です。食事によって体内に取り込まれた糖は、本来インスリンというホルモンの働きによって細胞に取り込まれ、エネルギーとして利用されます。
しかし、インスリンの分泌量が不足したり、インスリンの働きが弱くなると血糖値が下がりにくくなり、血液中の糖が増えた状態が続きます。この状態が長く続くことで、全身の血管や神経にさまざまな影響が出てくるのが糖尿病です。
日本では成人の約6人に1人が糖尿病または糖尿病予備群といわれており、特に40代以降では注意が必要な生活習慣病の一つです。
日本人に多い糖尿病の多くは「2型糖尿病」と呼ばれるタイプです。これは遺伝的な体質に加えて、日常生活の習慣が重なることで発症します。
食事の偏りや運動不足などが続くと、インスリンの働きが弱くなり血糖値が上がりやすくなります。特に内臓脂肪型の肥満は、インスリンの働きを妨げる要因の一つとされています。
また、睡眠不足や慢性的なストレス、過度の飲酒や喫煙なども血糖値のコントロールに影響することがあります。家族に糖尿病の方がいる場合は体質的に発症しやすいこともあるため、生活習慣に注意することが大切です。
2型糖尿病の発症には、日常生活の習慣が大きく影響しています。特に食生活の偏りや運動不足は血糖値の上昇を招きやすく、長期間続くことで糖尿病のリスクが高まります。
糖質や脂質の多い食事が続くことや、野菜や食物繊維の不足、運動不足による筋肉量の低下などは、インスリンの働きを弱める原因になります。また、内臓脂肪型の肥満、慢性的なストレス、睡眠不足、過度の飲酒や喫煙なども発症の要因とされています。
さらに、家族に糖尿病の方がいる場合は遺伝的な体質も関係するため、より早い段階から生活習慣を意識することが大切です。
2型糖尿病は初期の段階では自覚症状がほとんどないことが多く、健康診断で初めて指摘されるケースも少なくありません。
血糖値が高い状態が続くと、次のような変化が現れることがあります。
これらの症状は必ずしも糖尿病に特有のものではありませんが、気になる症状がある場合は血液検査で確認することが大切です。
糖尿病を長期間コントロールせずにいると、血管や神経に深刻な障害が起こる可能性があります。
特に知られているのが、糖尿病の三大合併症と呼ばれる病気です。目の網膜の血管が傷つく糖尿病網膜症、腎臓の機能が低下する糖尿病腎症、手足の感覚が鈍くなる糖尿病神経障害などが代表的です。
また、糖尿病は動脈硬化を進めるため、心筋梗塞や脳梗塞といった重大な病気のリスクも高くなります。そのため、早い段階で血糖値を管理することがとても重要です。
健康診断では、HbA1c(ヘモグロビンA1c)という数値が糖尿病の目安として使われます。健診では5.5以上で指摘されることがありますが、医療機関で治療を検討する目安は一般的に6.2以上とされています。
健診結果をそのままにしてしまうと、気づかないうちに血糖値が上がってしまうこともあります。結果を持参していただければ、現在の状態を確認しながら必要な対策を一緒に考えていきます。
当院では、血液検査によって現在の血糖状態を評価し、生活習慣の改善を中心としたサポートを行っています。
食事や運動の見直しなど、患者様の生活スタイルに合わせた方法を一緒に考え、必要に応じて薬物療法を組み合わせながら治療を進めていきます。
糖尿病は早い段階で対策を取ることで、将来の合併症を予防することができる病気です。健診で血糖値を指摘された方や体調の変化が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。